海の落語家が全国出張し、笑いと学びの出前授業を行なう「海の落語プロジェクト」が川崎に! 去る5月6日に武藏小杉の川崎市総合自治会館にて、「海のご当地落語in川崎」が開催されました。
「海の落語プロジェクト」は、日本財団「海と日本プロジェクト」一環で、海の問題を難しく考えたり、押し付けたりするのではなく、「日本の伝統文化である落語の”笑い“を通じて海の現状を面白く伝え、興味を持ってもらう」「“環境の専門家”によるトークで、楽しく分かりやすく伝えていく」ことで、多くの人に海の問題を知ってもらい、”自分ごと”としてとらえてもらう事を目的とするプロジェクトです。
今回の「海のご当地落語in川崎」は川崎市が後援し、川崎市SDGsプラットフォーム分科会「海の豊かさを守ろう from かわさき」が協力。分科会からは川崎の海の環境をダイビングで調査しているスナイプバレー合同会社・鴫谷と、川崎の海水でオリジナルの塩づくりを行なっている美遊JAPAN有限会社・岩の2名が、オリジナル海落語を作るためのネタを発掘するインタビューで、川崎の海の環境などについての情報提供をしました。
立川こしらさん、柳亭信楽さんの2名の落語家が、事前に川崎市内の海に関するスポットを巡り、地元民へのインタビューなどでネタを発掘。ここからわずかな時間でオリジナルの海落語を作成します。どんな落語ができあがるのか、情報を提供したほうもドキドキです。
定員120名を超える申し込みがあり、当日は普段なかなか落語に接する機会がないと思われる親子連れの姿もいっぱい。環境専門家・井⼿迫義和さんの司会でイベントがスタートしました。
まずは柳亭信楽さんによるオリジナル落語。
続いて立川こしらさんによるオリジナル落語。
川崎の海に関する歴史や、川崎の海の環境についてなど、お二人とも川崎の海について楽しく学べる落語を披露しました。落語の披露中にもたくさんの笑いがあり、大人はもちろんのこと、子どもも楽しく聴くことができたようです。
続いての環境専門家・井⼿迫義和さんによるアクティブラーニングには、特別ゲストとして中本賢さんが飛び入り参加。かつて「アパッチけん」の名前でコメディアンとして、その後俳優として活躍した中本さんは、現在は《多摩川クラブ》を主宰し、長年にわたって多摩川の再生活動などを実施。小学校での特別授業や水辺の体験学習「がさがさ探検」なども行なっています。そんな中本さんによる、川崎の海や川についての熱意あふれる話に、参加者の皆さんは真剣に耳を傾けていました。
井⼿迫さんからクイズがあったり、立川こしらさん、柳亭信楽さんも会場を盛り上げるなどして、約1時間半のイベントはあっという間に終了。川崎の海について多くの人が関心を持つきっかけになったのではないでしょうか。今後もこうしたイベントなどを通して、川崎市民の皆さんが海の環境について考え、家庭から出るごみを少しでも減らすように努めるなど、日常の行動変容につながっていくといいですね。